オフィシャルロゴが決定しました。

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展覧会のビジュアルデザイン

 展覧会づくりのデスクにおける、広報物や記録などにおけるビジュアルデザインは、その決定の仕方も含めてかなり難しい要素の一つです。そしてこれもまた展覧会ごとにいろいろな決め方があると思われます。広報デザインひとつをとってみても、グループショーの場合はメインとなる作家の作品画像が中心である場合や、逆に作家や作品に対してヒエラルキーを見せないように等間隔で割る場合もあります。個展ではメインとなる作品画像に加えて、作家の名前もまた、前に強く押し出すことが多いように思われます。展覧会のタイプによって、さまざまなメインビジュアルの作り方があり、それはデザイナーさんとのやりとりによって具体的になってゆくものです。

 

デザイナーさんの主体性

 さて、”作家のいない展覧会”と銘打っている本展ですが、実は一番作家に近いのは、この広報物を制作するデザイナーさんなのかなとも思います。少なくとも「展覧会コンセプトをビジュアルに起こす」というのは、見えないものを扱う以上、相当なデザイン技術を要しますし、一方でただのお絵かき的なグラフィックデザインは作家性が強いことで成立するので、今回の展覧会では望まれません。私はこれまでに自分で企画をした展覧会の広報物に関しては、すべて自分自身でデザインしてきました。それは、コンセプトは自分が考えている(あるいは議論から考えをまとめた)ものなので自分が一番分かっているだろう、という少しカッコつけたい部分もありますが、予算がなかった、という現実的な部分もかなり強いと思います。あるいはキュレーターフィーがでないからこそ、自分で広報物をつくることでデザイン費としてフィーを賄う、という状況だってありました。今回の展覧会の場合、予算は大切に使わせていただいていますが、それ以上に”作家のいない展覧会”という部分が、自分の手枷足枷に感じる部分は無きにしも非らずといった感じで、とくにこのデザイン面は自分ではない誰かにお願いしようと初めから考えていました。

 

発注の難しさ

 そのような経緯も踏まえると「誰に頼むか?」は一般的な展覧会においても頭を悩ませる条件になります。完全に公共事業の展覧会の場合は、相見積もりとって入札したり、コンペにしてしまうケースもあるはずですし、小規模の展示だったらメンバーの誰かのオトモダチに依頼するケースがかなり多いのではないかと思います。今回の展覧会では、「ゼロベースからデザインを組み立てれる技術のあるデザイナーさん」「展覧会コンセプトの話を長い時間聞いてくれるデザイナーさん」という2点で考えていました。それは、特に美術や芸術の展覧会に特化した方よりは、むしろ幅広いものを手がけ、話を聞きながらひとつひとつ組み立てれる方の方が、今回の展覧会の特殊性を逆手にとってくれたり、展覧会コンセプトなにか違う形で見せてくれると考えていたからです。

 

デザイン:山岸龍治 氏

ということで、今回は大阪在住のデザイナーの山岸龍治氏(コヅチデザイン)に、展覧会ロゴ、フライヤー、ポスターを依頼させていただきました。山岸さんにはお忙しいところ、展覧会のコンセプトを何度も何度もお話しさせていただき、さらには私がどうしてこのような企画を立てるに思い至ったかも話させてもらい、その上でまずはロゴを制作していただきました。展示物について私がトライエラーでかなり揺れているこの時点で、お話を聞いてもらいながら「揺るがなそうなもの」を抽出してデザインしていただいたと思っています。山岸さんの人となりやロゴのコンセプトについては、いづれ本ウェブページでのインタビューか、本展の関連プログラムのWALKにご登場いただいて、すこしオフィシャルにお話を伺おう予定です。

 

公式ロゴ

結果的に、さまざまな経緯を踏まえ、合計2種類7パターンから、今回の2パターンのロゴを公式なものとして採用させていただきました。今後発行される印刷物や、WEB媒体などで使ってゆきます。

 

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